HARU ハル Okhotsk Tourism Magazine
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​そのままであること

日​々の喧騒を逃れ穏やかな時と場を求めて、人々は里を訪れる。

何も変える必要のない「当たり前」が営まれているから、そこに身をゆだねることに安心を得るのだろう。

里は温かく優しい場所なのである。

 

里が人間と自然とが合流するところに成り立つのだとすれば、

オホーツクの自然は人の意を凌駕する領域を今なお持ち続けている。

オホーツクの里はもっと鮮烈な場所かもしれない。

 

真冬の鈍色の空は光を隠し色をなくす。吹きすさぶ風と舞い上がる雪は生きるもの動きを止めさせる。

用意した全ての当たり前を受容れたことに満足した自然は、オホーツクの里に春をもたらす。

キラキラと木漏れ日を映す水面、

一斉に咲き誇る花々、

木々を飛び交いさえずる小鳥たち、

森にあそぶひぐまの親子。

 

オホーツクの里にあるのは人々の都合ではない当たり前。Naturalであること、

人間業ではないこととそれに関わることのもたらす至福である。

 

文責/長南 進一

 

写真提供:黒澤徹也

表紙写真:木彫り作業中の黒澤さん(興部町)

オホーツクの人々

オホーツクに暮らす人々。その活動と想いをお伝えします。

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伊吾田順平・良子さん

私たちが獲り、私たちがなめし、

私たちが創る

なめしって何だろう? わたしたちが日常使っている、革製の財布やスマホケースや名刺入れ、バッグにはなめしの技術が施されています。辞書によると、「動物の生皮から不要なたんぱく質や脂肪を取り除き、薬品で処理して、耐久性・耐熱性・柔軟性をもたせることがなめし。」動物の皮はなめしの加工技…

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岸山登茂子さん

「みんなの庭をみんなでつくろう」をスローガンに

流氷が見えるスキー場として知られる紋別市営大山スキー場のすぐ下にある私設バラ園「美はらしの丘ローズガーデン」。2014年のプレオープンから早くも8シーズン目を迎える。「紋別にはなぜ花の名所がないのか」との素朴な疑問を発端に、仲間と共に様々な困難を乗り越えて見事なバラ園を作り上…

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黒澤徹也さん

ここが当たり前だから、ここを離れない

興部町の街なかから20km余り、朝日地区(旧オタッペ地区)の最も奥に黒澤徹也さんの自宅兼工房がある。黒澤さんはここで野鳥や魚をモチーフに「カービング」=木彫りの作品を作る。家の脇には鬱岳を源に森の中をゆっくりとオタッペ(於達辺)川が流れる…

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本誌でご紹介した3名のテロワールな人が、

オホーツクで感じた原体験を元に手掛けているもの、活動につながっている原風景をご紹介

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興部

静かな森がみせる自然の営みの息づかい

日本海との分水嶺である北見山地を源にし、海岸まで僅か40〜50kmの間には多くの川や湖沼や湿地が地勢を作り「西紋」地域の多様なテロワールを生んでいる。鬱岳の麓を流れるオタッペ(於達辺)川。森の木漏れ日を映すキラキラと美しい水面の下にはヤマメやイワナが棲み、それを狙ってカワセミが来る。川面に飛び込むカワセミの音が静かな森を一瞬緊張させる。

オタッペ川

住所:興部町朝日

オタッペ川を含む、黒澤さんが撮影した写真を掲載したサイト

http://higumaku6tarou1haru.g3.xrea.com/

西興部

丹精こめてつくりあげた革細工をあなたに

本誌に登場される伊吾田良子さんの「自分で獲った鹿革は活用したい」との強い思いが生み出した地域の特産品です。伊吾田夫妻は自分たちでも狩猟をし、原材料の調達から製品が出来上がるまでのすべての工程を村内で完結しているのです。全てハンドメイドで行うタンニンなめしの作業は1枚をなめすのに1ヶ月の期間を要するほどです。ぜひ一度手にとって本物の革の良さを体感してみてください。きっと毎日持ち歩きたい大切な一品になること間違いなしです。

Nishiokoppe Deer Leather

西興部ディアレザーの取り組みについてはこちら

https://www.vill.nishiokoppe.lg.jp/Villager/Ryouku/cfirgc0000002ia3.html

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紋別

みんなの庭をみんなでつくろう

2015年にグランドオープンした「美はらしの丘ローズガーデン」。「紋別にはどうして花の名所がないのか」という運営団体・NPO法人ロサ・ルゴサ理事長の岸山さん(P3)の思いから発足した私設バラ園。150種以上、約600本のバラが季節ごとに美しい花を咲かせ、夏場は毎日開園しています。

美はらしの丘ローズガーデン

住所:紋別市大山町4丁目バイパス駐車場下

開園期間:春〜秋

料金:無料

連絡先:090-5221-6416

information オホーツク観光情報

~おむ旅体験プラン~

「思い出空撮プラン」&「日の出岬サンセットヨガ」

【思い出空撮プラン】日の出岬の風景をバックにドローン撮影![オプション別途料金:印刷・CD書込み(高画質)]

【日の出岬サンセットヨガ】旅の疲れをリフレッシュ!ご自分のペースで無理なくゆっくりと◎[韃靼そば茶サービス]

 

日時/予約制 場所/雄武町 日の出岬周辺&ホテル日の出岬 プラン料金/【空撮プラン】1,500円(他オプション)、【サンセットヨガ】1,500円(1時間)

お問い合わせ/雄武町観光協会(おうむ旅倶楽部) ☎0158-85-7234

可愛らしいエゾシカがお出迎え

「西興部村鹿牧場公園」

西興部村鹿牧場公園は、約7ヘクタールの草地をフェンスで囲った観光牧場公園です。訪れる人達をエゾシカの可愛らしい群れが歓迎してくれます。餌を購入して、餌やり体験も可能でエゾシカを間近で観察できます。

営業日時/定休日なし、24時間開放 

住所/北海道紋別郡西興部村字中藻

お問い合わせ/興部村養鹿研究会 代表 中原慎一

☎090-9513-2912

ギザで流氷を見て!触れて!学ぶ!

「北海道立オホーツク流氷科学センターGIZA」

4月より-20℃厳寒体験室がリニューアルオープン。オホーツク海の氷漬け魚介類が見学できる流氷水族館や、500匹以上のクリオネは必見!360度のドームシアターでは迫力のオホーツク自然体験も。

 

開館時間/9:00-17:00 月曜、祝日の翌日休 

住所/紋別市元紋別11番地

入場料/入場+シアター 750円(高・大 250円)、入場のみ 450円(高・大 150円)、中学生以下 無料 

お問い合わせ/☎0158-23-5400

約4,500発の花火が興部町の夜空を彩る 「おこっぺ夏まつり」

おこっぺ夏まつりは毎年、8月第1週の土日に開催。前夜祭の約4,500発の花火が注目を集め、2019年には約4,000人が来場しました。他にも出店や抽選会、一般応募のバンド演奏、パフォーマンスショーなども人気です。

開催/2021年8月7日(16:00-21:00)・8日(10:00-14:00) 

会場/道の駅おこっぺ アニュウ・ジョイパーク 

お問い合わせ/おこっぺ夏祭り実行委員会

☎0158-52-2345

滝上町のいつもの暮らしに飛び込もう!

農泊観光「タキノウエタイケン」

森の恵みに触れる「森林体験」や放牧牛と一緒に牛舎へ帰る体験「COWマーチ」、清流で時を過ごす「フライフィッシング体験」など、地域に根差す普段の営みこそが飾らない本物の「タキノウエタイケン」です。

開催/通年 

会場/滝上町内 

お問い合わせ/滝上町農泊観光地域づくり協議会(観光協会内)

☎0158-29-2730

見て!学んで!楽しむ!オホーツク

「氷海展望塔オホーツクタワー」

岸から約1kmの海に建てられた日本最大、世界初の氷海展望塔。海底階は-8mのフロア、オホーツクを代表する魚介類が展示されている洞窟風ミニ水族館。3階展望室、2階映像展示など洋上も楽しめる複合施設です。

 

営業時間/10:00-16:00(最終入館15:30)※夏季は金土日は夜間特別営業があります(要ご確認) 

住所/紋別市海洋公園1番地先公有水面 

入場料/大人800円、小人400円 

お問い合わせ/☎0158-24-8000

森の奥には心が洗われるような秘境

「パンケの滝」

興部町宇津にあるパンケの滝は約10メートルの高さから二段になって流れ、最後は直瀑となって流れ落ちています。緑に囲まれながら眺める滝は、心が洗われるような気持ちに。 ※ゲート入口の入林届出簿への記名が必要

車両通行可能期間/5月-10月頃(冬季通行不可) 

場所/興部町宇津

お問い合わせ/北海道オホーツク総合振興局西部森林室

☎0158-82-2158

滝上の魅力をギュッと凝縮!

「たきのうえマルシェ」

滝上のいいものが大集合!春と秋に2日間ずつ開催するイベントです。春は地元飲食店などのフードやとれたて旬の山菜などが並び、秋は滝上産トウモロコシやジャガイモをはじめとするご当地フードなどが軒を連ねます。

 

開催/5月上旬、9月中旬の休日それぞれ2日間開催 

会場/紋別郡滝上町旭町  道の駅香りの里たきのうえ 

お問い合わせ/(一社)滝上町観光協会

☎0158-29-2730

夏を彩る海沿い唯一の花園

「オホーツクラベンダー畑」

オホーツク海沿い唯一のラベンダー畑。「濃紫」を中心に4品種、1万2000本が植栽されています。多くの人々に愛されている「しろ」や「ピンク」の希少種も!地域の方々にポプリ等の材料を提供する「刈り取り体験」も人気。

 

開園期間/4月下旬-10月下旬 

開園時間/9:00-17:00 

見ごろ/7月初旬-8月初旬 

入園料/無料 

お問い合わせ/花のサロン ☎0158-24-6699

編集部より

約1年半振りになるHARUの3号目を発行することができました。今回も発行にあたって、多くの方にご支援・ご協力をいただきました。ありがとうございました。「オホーツク・ツーリズムマガジン」としてどんな情報を発信できるか考えた時、オホーツクに住む理由や現在の活動に繋がる原体験や原風景にスポットを当てることにしました。当たり前にオホーツクにあるもの。だけどそれは誰かのエピソードを通して知ることで、どこにもない特別なものに見えてくるのではないかと考えています。誰かにとっては特別で、でもそれは誰もが持っていること。そんなことが共有できるだけで地域の魅力は限りないことに気づきます。地域に根ざした人を通して地域を知ることは旅をきっと豊かにする。HARUが「本物のオホーツクに出会う旅」のきっかけになると嬉しいです。

​※HARU(ハル)は、アイヌ語で「自然からいただく食の恵み」を意味しています。

​HARU vol.03

2021年3月発行

 

発行 一般社団法人オホーツク・テロワール  HARU編集部

発行人 古谷一夫・長南進一

編集長 中西拓郎(ドット道東・1988)

デザイン 鈴木美里

編集 大黒朱梨

取材 瀧澤信行(株式会社北海民友新聞社)・遠藤友宇子・長南進一

写真 中西拓郎

 

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